国際機関

  質 問

旧ICNIRPガイドライン(1998年)の磁界ばく露制限値は、なぜ周波数により異なっているのでしょうか?(周波数50Hzで100μT、60Hzで83μT)

  回 答

 50ヘルツ(Hz)ないし60ヘルツ(Hz)を含む低い周波数領域において防護すべきは、体内に誘導される電流に起因する悪影響です。4Hz~1キロヘルツ(kHz))の電磁界ばく露によりに誘導される電流の大きさは、一般公衆の場合で一律2ミリアンペア毎平方メートル(mA/㎡)に制限されるべきとされています。
 しかし、外部磁界がばく露された時に体内の誘導電流が2mA/㎡を超えているかどうかを確認することは非常に困難ですので、代替指標として体内に2mA/㎡の電流を誘導するのに必要な外部磁界で代替するという方法が取られます。
 外部磁界と誘導電流との関係は比較的単純な式で記述できます。ファラデーの電磁誘導の法則に従えば、半径rの円盤の導電率は一定でσ、周波数fで時間変動する磁界(磁束密度)Bがこの円盤に垂直に鎖交するとすれば、この円盤の最外周を流れる誘導電流密度Jは次式で表せます。

 J=πrfσB

 この円盤を人体の輪切りモデルと考えれば、ばく露される磁界Bの大きさが一定であれば、体内に誘導される電流密度は周波数fに比例することになります。逆に、体内の誘導電流を2mA/㎡の一定に保つためには、外部磁界を周波数に反比例する大きさで代替する必要があるということになります。これが、50ヘルツ(Hz)と60ヘルツ(Hz)で磁界ばく露制限値が異なる理由です。

 

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