電気・電子機器の電磁干渉の具体例

    (一般財団法人    日本不整脈デバイス工業会    パンフレット1)から引用)
    ペースメーカとは、心臓を電気刺激して脈拍を補正するための植込み型医療機器です。その本体(パルス発生器)は小さな金属製のケースに電気回路と電池が内蔵されたものです。そのペースメーカ本体から送り出す電気刺激を心臓に伝えるのがリードと呼ばれる細い導線ですが、心臓の動きを連続的にモニターし、脈拍が病的に遅くなった場合には弱い電気刺激をこのリードを経由して心臓へ送り、その電気刺激によって心臓を収縮させることで脈拍を補正します。また、この他にICDと呼ばれる医療機器があります。ICDとは植込み型除細動器を意味し、正常より速い脈拍(頻脈)を治療するための医療機器です。ペースメーカと同様に小さな金属製のケースに電気回路と電池が内蔵されたICD本体と、そのICD本体から送り出す電気刺激を心臓に伝えるリードと呼ばれる導線から構成されています。頻脈治療にはエネルギーの大きい電気ショックパルスが用いられます。
    これらペースメーカやICDは、電子、電気機器から発生する電磁波によって、その作動に影響をおよぼすことがあります。身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合には、直ちにその電気機器から離れるか、使用を中止してください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けて下さい。

○IH調理器・IH炊飯器

    IH,炊飯器,携帯IH調理器等から発生される電磁波がペースメーカ等の作動に影響をおよぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。特に、IH炊飯器については、炊飯中はもとより保温中においても電磁波が発生しています。以上より、保温中のIH炊飯器には近づかないように、またIH調理器に近づくような姿勢をとらないように、ご注意下さい。







○携帯電話

    携帯電話の使用にあたっては、以下の内容に留意してください。

  • 携帯電話を操作する場合は、ペースメーカまたはICDの植込み部位から15センチメートル以上離して操作してください。
  • 携帯電話で通話する場合は、ペースメーカまたはICDの植込み部位と反対側の耳に当て、15センチメートル以上離して通話してください。
  • 携帯電話を携行する場合は、ペースメーカまたはICDの植込み部位から15センチメートル以上離れた場所に携行してください。もしくは、電源スイッチを切って下さい。
  • ICDでは、植込み部位から5センチメートル以内の距離に携帯電話を近づけた場合に、ショックを放電する可能性がありますので、より注意が必要です。







○電子商品監視装置(EAS)   

   EAS 店舗や図書館等の出入口等に設置されている電子商品監視装置からの電磁波がペースメーカやICDの作動に影響を及ぼす可能性があります。また、電子商品監視装置はわからないように設置されていることがありますので、出入口では立ち止まらないで中央付近を速やかに通り過ぎるようにしてください。また、ゲート外であってもゲート内と同様の距離で影響を受けることが示唆されていますので、ゲート外であっても可能な限り装置に近づかないように注意する必要があります。









○非接触ICカード

    ICカード非接触ICカードの読み取り機には不必要に接近しないでください。各種交通機関の出改札システムやオフィス等の入退出管理システムで使用されている非接触ICカードシステムに対し、以下の内容に留意してください。

  • ペースメーカを植込みしている方は、植込み部位を非接触ICカードの読み取り機より12 センチメートル以上離して、速やかに通過してください。
  • ICDを植込みしている方は、日常生活において特別に意識する必要はありませんが、念のため植込み部位を非接触ICカードの読み取り機に密着させないでください。






    この他の電子・電気機器等の使用にもご注意ください。以下にその一例を紹介します。

  • 身体に通電したり、強い電磁波を発生する機器(低周波治療器、電気風呂、体脂肪計等)
  • 磁気治療器(貼付用磁気治療器、磁気ネックレス、磁気マット、磁気枕等)
  • キーの差し込みなしでドアの開閉等ができるシステム(スマートキーシステム)
  • 物流や商品管理で使用されている電子タグ機

[参考資料]

1)
日本デバイス工業会パンフレット「ペースメーカ、ICDをご使用のみなさまへ」
http://www.jadia.or.jp/images/poster/wide/2011.pdf

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