弱い超低周波電磁界を日常的に浴びることによる人体への影響のことを長期的ばく露影響といいます。日常生活での電磁界への長期的ばく露影響については、これまで数多くの研究が行われてきました。最も注目されたのは小児白血病に焦点をあてた疫学研究です。世界保健機関(WHO)はそれらの研究結果を踏まえた総合的なリスク評価を行い、その要点をファクトシートNo.322 「超低周波電磁界へのばく露」1)として公表しています。その結論で、「小児白血病に関連する証拠は因果関係と見なせるほど強いものではありません」と述べています。

その理由として、以下を挙げています。

  • 疫学的証拠は、選択バイアスの可能性など手法上の問題がある。
  • 生物物理学的メカニズムとして正当と認められたものはない。
  • 何らかの影響があるとすれば、今のところ未知の生物学的メカニズムによるもの。
  • 動物研究は主として影響なしとの結果を示している。

また、小児白血病発病以外の健康影響と超低周波磁界ばく露との関連の可能性について、「白血病以外の小児がん、成人のがん、うつ病、自殺、心臓血管系疾患、生殖機能障害、発育異常、免疫学的修飾、神経行動学的影響、神経変性疾患などの科学的証拠は、小児白血病に関する証拠よりはるかに弱い」と述べています。

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