前回で、身の周りにあふれるさまざまなリスク要因を、自分なりに優先順位をつける方が必要であることを説明しました。

 私たちの身の回りには多くのリスク要因が存在し、それぞれの重要性を見極めるためには、優先順位をつける視点が必要です。異なるリスクを比較するのは容易ではありませんが、一つの手がかりとして「死亡者数」に着目する方法があります。

 例えば、令和5年(2023年)の日本の死亡者数は約157万人で、その約半数は「がん」「心疾患」「老衰」によるものでした。喫煙に関連する死亡者は年間12~13万人と推定されており、受動喫煙による死亡も約6,800人にのぼります。一方、交通事故の死者は令和6年(2024年)で2,663人と大きく減少傾向にあります。自殺による死亡者数は20,320人で、交通事故の約7.6倍にも達します。

 このように、統計に基づくデータを用いることで、異なるリスクの「重み」を比較することが可能になります。たとえば、商用周波磁界が小児白血病の原因であると仮定した場合、年間の罹患者数は3.6人で死亡者数は0.4~0.7人と推定されており、他の健康リスクと比べて小さいものです。

 リスクに過度におびえるのではなく、科学的な根拠に基づいて冷静にリスクの大きさを比較・判断することが大切です。世界保健機関(WHO)も、電磁波のリスクは深刻に懸念するレベルではないとしています。

 もっと知りたい場合は、以下にお進みください。
https://www.jeic-emf.jp/public/web_mag/news_letter_2/newsletter-12.html

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