国際がん研究機関(IARC)が発がんハザードの同定についてのウェブサイトを更新(Volumes 1-129)

2021.3.31掲載

世界保健機関(WHO)の専門機関である国際がん研究機関(IARC)は、2021年3月26日付で「ヒトに対する発がんハザードの同定についてのIARCモノグラフ」のウェブサイトを更新しました。

これは、「IARCモノグラフVol.129:ゲンチアナバイオレット、ロイコゲンチアンバイオレット、マラカイトグリーン、ロイコマラカイトグリーン、CIダイレクトブルー218」の概要版の発表に伴うものです。これら5つの作用因子は、生地の染料、インク、毛染めその他の化粧品、生物学的標本の染色、臨床試薬等に用いられています。IARCの作業部会は、これらの作用因子の発がん性について以下のように評価しました。
・ ゲンチアナバイオレット:「ヒトにおける発がん性の不十分な証拠」、「実験動物における発がん性の十分な証拠」および「発がんメカニズムの限定的な証拠」に基づき、「ヒトに対して恐らく発がん性があるかもしれない(グループ2B)」に分類
・ ロイコゲンチアンバイオレット:「ヒトにおける発がん性の不十分な証拠」、「実験動物における発がん性の不十分な証拠」および「発がんメカニズムの不十分な証拠」に基づき、「ヒトに対する発がん性を分類できない(グループ3)」に分類
・ マラカイトグリーン:「ヒトにおける発がん性の不十分な証拠」、「実験動物における発がん性の限定的な証拠」および「発がんメカニズムの限定的な証拠」に基づき、「ヒトに対する発がん性を分類できない(グループ3)」に分類
・ ロイコマラカイトグリーン:「ヒトにおける発がん性の不十分な証拠」、「実験動物における発がん性の十分な証拠」および「発がんメカニズムの限定的な証拠」に基づき、「ヒトに対して恐らく発がん性があるかもしれない(グループ2B)」に分類
・ CIダイレクトブルー218:「ヒトにおける発がん性の不十分な証拠」、「実験動物における発がん性の十分な証拠」および「発がんメカニズムの不十分な証拠」に基づき、「ヒトに対して恐らく発がん性があるかもしれない(グループ2B)」に分類

モノグラフVol.129についての情報は、以下のウェブサイトから入手可能です。
https://www.iarc.who.int/news-events/iarc-monographs-evaluation-of-the-carcinogenicity-of-gentian-violet-leucogentian-violet-malachite-green-leucomalachite-green-and-ci-direct-blue-218/

なお、電磁界に関する発がんハザードの分類の変更はありません。

[JEICによる注記]
IARCは、化学物質や喫煙などによって及ぼされる発がんハザードの同定のための調査・研究と、がん対策を推進する機関です。

IARCによる発がんハザードの同定は、対象となる作用因子、例えば、物理的因子、化学的因子、特殊な環境因子等による定性的な評価(発がんハザードの証拠の確かさの程度)をグループ別に分類するものであり、定量的な評価(発がん性の強さ)をするものではありません。
IARCについての更に詳しい情報は、こちらをご覧下さい。
https://www.jeic-emf.jp/International/IARC/