産経新聞夕刊「IH調理器 司法判断は」(補足説明)

2010年8月5日記事

2010年8月5日の産経新聞夕刊に掲載された「IH調理器 司法判断は」の記事のうち、 電磁界情報センターのコメントとして「体内に電気が流れることは原理的には考えられるが、 健康被害との因果関係は証明しがたいのではないか」と記述されていますが、このコメントについて下記のように補足します。

補足

当センターのコメントは、IH調理器から発生する中間周波磁界ばく露に関する人体への健康影響全般について述べたものであり、 本記事に掲載された特定個人の心疾患についてのものではありません。
以上を踏まえた上で、

「体内に電気が流れることは原理的には考えられる」について
時間的に変化する磁界は、人体に対して渦電流を生じます。したがって、IH調理器から発生する中間周波磁界によって、体内に電気が流れることは原理的に考えられます。
「健康被害との因果関係は証明しがたい」について
世界保健機関(WHO)環境保健クライテリアNo.238「超低周波電磁界」によると、 「この領域のデータが欠落している現状を考慮し、すべてを包括する必要事項として、 通常は300Hz~100kHzとされる中間周波数(IF)に関する更なる研究が必要である。 健康リスク評価に必要とされる知識ベースの極少数しか集まっておらず、 既存の研究の多くは結果が一貫していないので、更なる具体化が必要である。」とあります。 したがって、現時点においてIH調理器から発生する中間周波磁界とヒトの健康影響との因果関係を証明することは非常に難しいことであると思われます。

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