オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)が「全ての年齢グループで携帯電話と脳腫瘍との関連なし」とする分析結果を発表

2019.9.17掲載

オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)は2019年9月17日付で、2018年12月に発表された脳腫瘍と携帯電話使用との関連を調べた研究の更なる分析の結果、「オーストラリアでは携帯電話使用が原因と見なせるような脳腫瘍の発生率の増加はないことが示されました」と発表しました。

この見解の内容は以下の通りです。
「British Medical Journal Openは2018年12月、脳腫瘍と携帯電話使用との関連を調べた、ARPANSAが主導した科学的研究を発表しました。この研究は、オークランド大学、モナッシュ大学及びウォロンゴン大学と共同で実施したもので、1982-2013年に脳腫瘍と診断された20-59歳のオーストラリア人に着目しました。
この研究は、オーストラリアにおける携帯電話の広範な使用は脳腫瘍の発生率を高めていない、ということを見出しました。
我々は2018年12月に、この研究からの知見の概要を発表しました。
この研究の発表以来、著者らは更なる分析を実施し、同時期に60歳以上のオーストラリア人において脳腫瘍の発生率が高まっているかどうかを評価しました。
著者のDr. Ken Karipidisは次のように述べています。『我々の分析では、60歳以上の年齢グループにおける脳腫瘍の発生率は、我々が着目した他の年齢グループと同様のパターンに従っています。このことから、オーストラリアでは携帯電話使用が原因と見なせるような脳腫瘍の発生率の増加はないことが示されました。』
British Medical Journal Openは、この追加的な分析からの知見の概要を示すレターを発表しています。
この研究は、携帯電話使用と脳腫瘍との関連はないという更なる証拠を示すものであり、このトピックについての知識体系に対する重要な貢献となるものです。」

この見解の原文は、以下のURLで確認することができます。
https://www.arpansa.gov.au/news/no-link-between-mobile-phones-and-brain-cancer-across-all-age-groups

関連情報:

「オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)が行った携帯電話と脳腫瘍罹患率に関する研究論文を発表」(2018.12.13掲載)
https://www.jeic-emf.jp/academic/info/6557.html

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