欧州連合(EU)が助成する5Gばく露・リスク評価プロジェクトに
国際がん研究機関(IARC)が参加を表明

2023.1.4掲載

国際がん研究機関(IARC)は2023年1月2日付で、欧州連合(EU)の「ホライズン・ヨーロッパ」プログラムにより助成される「高周波およびミリ波システムについての科学に基づくばく露およびリスク評価」(SEAWave)と呼ばれる新たなプロジェクトに参加すると発表しました。

IARCは同日付の報道発表で以下のように述べています。

「過去40年間にわたり、携帯電話やコンピュータ通信といった、より多くのワイヤレス・アプリケーションが出現してきました。これらのデバイスが用いるワイヤレス技術は進化し続けており、人口集団における高周波(RF)電磁界へのばく露パターンの変化に遅れを取らないようにすることが困難になっています。

RF電磁界に関連したばく露とリスクは世界中の研究で調査されてきており、6 GHz未満のモバイル通信の周波数範囲における生体電磁気学的影響についての論文は、レビューを含めて、今や5000報を超えています。

SEAWaveプロジェクトの対象である最新のモバイル技術は、第5世代移動通信(5G)です。IARCは、5Gとそれ以前のモバイル技術(2G~4G等)とのばく露パターンの違いを同定することを目的としたSEAWaveの16の協力パートナーのうちの一つです。SEAWaveはまた、信頼できるばく露評価のためのツールおよび装置を開発し、潜在的ながんリスクについての実験研究(試験管内研究、動物研究、およびヒト研究)を実施し、利害関係者向けの効果的な健康リスクのコミュニケーション資料を作成します。

IARCは、同プロジェクトの実験研究の包括的な評価、および、ミリ波周波数と健康影響についての最新の論文のレビューを調整することで、同プロジェクトの後の段階において重要な役割を担います。IARCは2025年に、5Gばく露についてのリスク評価の結果として、同プロジェクトのパートナー向けのワークショップを招集します。」

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