電波の動植物への影響の研究についてのオーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)のレビュー

2023.5.30掲載

オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)は、ARPANSAと同国のスウィンバーン大学が、電波の動植物への影響の研究についての論文334報の系統的な地図を発表しました。ARPANSAは、現時点では有害性についての実証済みの証拠はないものの、第5世代移動通信(5G)等の高周波ワイヤレス技術からの電波の動植物への影響について、質の高い研究が更に必要である、と強調しています。

この研究を主導した、ARPANSAで健康影響評価を担当する副部長のKen Karipidis准教授は次のように述べています。
「ARPANSAでは、電波の有害な影響から人々と環境を防護することが私たちの任務です。
この系統的な地図は、環境中の動植物に対する電波の影響についての入手可能な全ての研究を提示しています。特に、更なる研究が必要とされる分野を強調しています。  
更なる研究では、5Gや将来の技術で用いられるような、より高い周波数での伝播の影響を調査することが望まれます。
特に、環境に対する5Gネットワークおよびその他の通信用の波源の影響について、公衆の懸念があることから、この地図の提示が時宜を得たものです。」

Karipidis准教授もメンバーの一人である、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は現在、電波の環境影響についての声明を作成中です。今回の系統的な地図は、ICNIRPのプロジェクトに情報を提供するための支援になるものです。

この発表内容の原文は、以下のウェブサイトで確認できます。
https://www.arpansa.gov.au/arpansa-reviews-radio-wave-effects-plants-and-animals

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