国際がん研究機関(IARC)が「隔年報告2022-2023」を発表

2024.1.9掲載

国際がん研究機関(IARC)は2024年1月4日付で、世界的な専門家ネットワークとの協業で実施した活動内容を取りまとめた「隔年報告2022-2023」を発表しました。

この隔年報告の原文は、IARCの以下のURLから入手可能です。
https://www.iarc.who.int/news-events/iarc-biennial-report-2022-2023/

関連情報:
「国際がん研究機関(IARC)が「隔年報告2020-2021」を発表」 (2022.1.11掲載)
https://www.jeic-emf.jp/academic/info/17454.html

<JEICによる注記>
この隔年報告では、電磁界(非電離放射線)に関して、以下の記述があります。(原文p.35)
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IARCモノグラフ・プログラムによって高周波(RF)電磁界がヒトに対して「発がん性があるかもしれない」と分類された2011年以降、世界中の全ての人々に対する携帯電話とその基地局アンテナ、およびその他のワイヤレス・アプリケーションからのばく露が普遍的であること、ならびに、最近の5G[第5世代移動通信]ネットワークの導入を含めて技術が常に発展していることから、RF電磁界は[IARCの]ENV[環境およびライフスタイル疫学部門]における優先的研究の一つであり続けています。ENVは、携帯電話ユーザーにおけるがんを含む健康への悪影響の調査のためにデザインされた大規模な多国間前向き研究(携帯電話使用と健康についてのコホート研究(COSMOS))に参加していますが、フランスにおける反復アンケートが2023年後半に予定されていることから、ENVは専門性に寄与しましたが、最初のフォローアップについてのデータはありません。その他のRF電磁界研究プロジェクトは完了しています。北欧諸国での神経膠腫の発症率の時間的傾向を、仮説上のリスクから予測される傾向と比較したところ、高いリスクが観察された少数の症例対照研究は現実と整合せず、将来のリスク評価からは除外されるべきである、ということが確認されました。このデータは、通常の携帯電話使用が神経膠腫のリスク上昇を生じない、ということを改めて担保しています。同じ結論が、最もばく露される脳の部位に特に着目した場合を含め、長期間のユーザーおよび日常的なユーザーの両方における脳腫瘍のリスク上昇が認められなかった、英国の「百万人の女性研究」の更新版からも得られています。非常に高頻度な携帯電話ユーザーについては未解決の問題が残されていますが、最近のENVのシミュレーション研究では、症例対照研究における報告の誤差についての検証研究を用いて、カテゴリー別リスク分析におけるバイアスの特徴(症例において誤差のばらつきがより高い)が、ヘビーユーザーにおける偽りのリスク上昇を示すJ字型のばく露‐反応パターンを生じることが証明されています。このことは、先行研究では携帯電話のヘビーユーザーのみに神経膠腫のリスクが観察されたのも、おそらく記憶想起バイアスの結果であるという強い証拠を追加するものです。
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