電磁波は光速で一緒に伝わる電界と磁界によって組み合わされていますが、その周波数と波長によって特徴があります。

周波数は単位時間当たりの振動数で、ヘルツ(Hz,1Hz=毎秒1サイクル)という単位で表され、波長は電磁波が1回振動(1サイクル)するときの移動する距離を指し、電界も磁界も次々と波のように遠くに伝わっていきます。この波のことを電磁波といい、波の伝わっている空間(場所)を電磁界といいます。この空間(場所)を英語ではfieldsといいますが、fieldsを「界」と訳すと「電磁界」、「場」と訳すと「電磁場」。一般に電気工学では「電磁界」、物理学では「電磁場」を使っています。

超低周波電磁界とは、50や60ヘルツの商用周波を含む300ヘルツ以下の時間で変動する電磁界を指しています。 「超低」はextremely low、「周波」は frequency、「電磁界」はelectromagnetic fields: EMFと英訳されるので、超低周波電磁界はそれらの頭文字を取って、ELF-EMFとか、ELF電磁界と書きます。電磁界は光速の秒速30万kmで移動していますが、周波数が低い場合、その波長は非常に長くなります(50Hzでは6000km、60Hzでは5000km)ので、現実には電界と磁界とはお互いに独立して作用し、別々に取り扱われています。

電界(電場)は電気のある空間(場所)を指し、電気を帯びた微粒子(電荷)によって発生します。 その強さは電圧に依存し、単位メートル当たりのボルト(V/m)で表されます。ある物体に電荷が蓄積するとき、電荷は同じ電荷によって反発し、反対の電荷によって引き付けられる性質があります。 コンセントとつながっている電気製品であれば、スイッチが切られていても、電源の電圧に比例した電界を発生しています。 電界は機器に近ければ近いほど強く、そこから離れると急に弱くなり、木材や金属などの日常品で電界を遮蔽することができます。

磁界(磁場)は、磁気の力が及ぶ場所で、電荷が動くこと、つまり電流が生じることで発生します。 その強さは電流に依存し、単位メートル当たりのアンペア(A/m)という単位で表されます。 通常は、これに比例する磁束密度であるテスラ(T)やガウス(G)という単位を使っています。正式にはテスラですが、日本でガウスの方がなじみ深いかもしれません。1テスラが1万ガウスに相当します。1テスラの1000分の1が1ミリテスラ(1mT)、100万分の1が1マイクロテスラ(1μT)です。コンセントにつながっている電気製品は、電界と違って、機器のスイッチが入らなければ磁界は発生しません。 スイッチを入れ電流が流れると、その電流に見合った磁界が発生します。磁界も機器に近ければ近いほど強く、そこから離れると急に弱くなりますが、電界と違って、磁界はほとんどの日常品では遮蔽されず、これを容易に透過します。

発生源
自然発生する50/60ヘルツの電界および磁界のレベルは、それぞれ0.0001V/mおよび0.00001マイクロテスラ程度の極めて弱いものです。 人工的なELF電磁界は、主として発電、送電、電気製品の使用に関連して生じます。電気の使用は我々の現代的な生活様式の必要不可欠な一部であるため、商用周波を含むELF電磁界は我々の環境中のどこにでも存在しています。 地域社会、家庭におけるELF電磁界の発生源やそのばく露レベルについては、電磁界情報センターでもその実態についての文献調査をしています。

電磁界情報センターでは、電磁界(電磁波)への不安や疑問に対して正確な情報をお伝えし、
多くの方々に電磁界(電磁波)に対する理解を深めていただきたいと考えています。

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