米国連邦通信委員会(FCC)が現行のRFばく露限度値の維持を提案

2019.12.5掲載

米国連邦通信委員会(FCC)は2019年12月4日付で、無線周波(RF)電磁界へのヒトのばく露に関する現行の限度値を維持することを提案する文書を発出しました。

この文書の要点は以下の通りです。

「当委員会は、RFばく露に対する限度値を制定する規則を公布し、長年の間、この限度値への適合性を担保するための枠組みを構築してきました。我々は本日、労働者及び消費者の健康と安全を担保すると共に、規則を明確化・合理化して[放送・通信に関する]免許所有者の負担を軽減するため、この限度値に関する幾つかのステップを講じます。
 我々は、現行の限度値を修正すべきかどうかについて一般から意見を求めた照会通知[Notice of Inquiry]を解消します。この通知に対して提出された膨大な記録をレビューしたところ、現時点で現行の限度値を修正することについての適切な根拠はないということがわかったため、修正の提案を却下しました。我々は、『科学的証拠の重みは、携帯電話と何らかの健康問題とを結び付けていません』という、消費者向け製品の健康へのインパクトに関する専門機関である食品医薬品局(FDA)の知見に留意します。現行の限度値を引き下げるべき、または引き上げるべきと主張する要請が一部にありましたが、我々は、現行の限度値は労働者及び一般公衆に対するRFばく露の安全レベルに関する入手可能な最善の情報を反映している、と確信しています。
 我々は、現行の限度値の上限をより高いGHz及びテラヘルツ(THz)周波数に適用することで、これらの周波数で動作するポータブルデバイスに適合する、局所的なRFばく露に対する追加的な限度値及び関連する手法を公式化することを提案します。また、当委員会の規則の下でワイヤレス電力伝送(WPT)装置を許容することと、その運用に対する特定のばく露限度を提案します。」

この文書の原文は、以下のURLで確認できます。
https://www.fcc.gov/document/fcc-maintains-current-rf-exposure-safety-standards

関連情報:
「米国連邦通信委員会のパブコメ募集」(2013.4.9掲載)
https://www.jeic-emf.jp/academic/info/20130409.html
「米国連邦通信委員会(FCC)委員長が現行のRFばく露限度の維持を提案」(2019.8.13掲載)
https://www.jeic-emf.jp/academic/info/11603.html

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