オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)が
電波ばく露についての安全基準の意見聴取用改定草案を発表

2020.09.01掲載

オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)は2020年8月28日付で、電波ばく露についての新たな安全基準の意見聴取用改定草案(Consultation draft)を発表しました。意見聴取の期間は8月31日から9月30日までです。

同国の安全基準は、TV・ラジオ放送、第5世代(5G)ネットワークを含む移動通信、電子レンジ等の家電製品、 Wi-Fiネットワーク等から生じる、全ての種類の電波への一般公衆のばく露および職業ばく露を制限しています。

新たな安全基準は、既存の基準である「無線周波電磁界(3 kHzから300 GHz)への最大ばく露レベルについての放射線防護基準」を置き換えるものです。

この改定草案は、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が発行し、 世界保健機関(WHO)が支援するガイドラインに基づいています。ICNIRPは2020年3月に新たな高周波ガイドラインを発行しています。

ARPANSAの安全基準の改定草案で制定されたばく露限度は現行の2002年版と類似していますが、 ICNIRPガイドラインに即して、電波がどのように身体に吸収されるかについての現在の科学的知識を考慮した幾つかの改良点があります。

この改定草案は、5Gモバイルネットワークや将来の通信を含む、全ての電波発生源に適用されます。

この改定草案は、一般公衆および労働者に対する強固な防護を引き続き提供するもので、 ARPANSAは産業界、規制当局、政府および一般公衆に対し、この意見聴取プロセスへの関与を求めています。

ARPANSA長官のCarl-Magnus Larsson博士は、 「新たな安全基準の改定草案を共有できることをうれしく思います。 オーストラリアは、ICNIRPの新ガイドラインに沿うように電波ばく露基準を更新する世界で最初の国の一つです。 意見聴取のプロセスの一部として、利害関係者に意見や情報の提供を求めます」と述べています。

この改定草案の原文、現行版からの変更点、関連するQ&A等の情報は、以下のURLから入手可能です。

この改定草案についての報道発表は以下のURLで確認できます。

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