WHO国際電磁界プロジェクト
※ファクトシート、情報シート、背景説明資料を全てダウンロードする。
WHOと国際電磁界プロジェクトについて
世界保健機関(WHO:World Health Organaization)は、1946年にニューヨークで開かれた国際保健会議が採択した世界保健憲章によって1948年に設立された、国際連合の専門機関のひとつです。我が国は1951年の第4回総会において、加盟が認められました。
WHOの「国際電磁界プロジェクト」は、電磁界ばく露の健康リスクを調査するため1996年に発足しました。このプロジェクトは、科学的証拠の評価、調査プログラムの推進と援助、電磁界の健康リスク評価、国際的な統一基準の推奨、リスク情報の提供、各国政府および関連団体への助言を目的として活動を行っています。
国際電磁界プロジェクトは、4つの国際組織、7つの非政府組織(NGO)、5つの協力機関および日本を含む60以上の各国政府機関のメンバーにより構成された国際諮問委員会から成り立っています。
なお、電磁界情報センター所長の大久保千代次は、2005年4月から2007年3月までWHO本部に置かれた国際電磁界プロジェクト事務局にてサイエンティストとして勤務し、現在も同プロジェクトの「国際諮問委員会」日本政府代表員を務めています。
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国際電磁界プロジェクトウェブサイト日本語訳<2025年7月時点の内容を記載しています>
(WHOのホームページとは、構成が異なります。また、WHOホームページでは現在削除されている内容についても
一部記載しています。ご不明な点はJEICにお問合せください)
WHOファクトシート(日本語訳・原文)
ファクトシート(情報シート、背景説明資料)は、特定のテーマに対するWHOの公式見解を事務総長の承認を得た上で、WHOのメディアセンターが世界各国の報道機関に公開するものです。電磁界についても、これまでにファクトシートが13件、情報シートが3件、報道発表背景が1件発表され、一部のテーマは、新しい情報が入る都度に改訂されています。
なお、ファクトシートは概ね数年経過するとバックグラウンダー(背景説明)と名称が変更されますが、メーセージの内容には変更ありません。さらに期間が経過するとWHOのウェブサイト自体から抹消されます。ファクトシートは、WHOの重要なメッセージですので、電磁界情報センターのウェブサイトでは、該当するファクトシートの原文「英語版PDFファイル」も保存しています。
◇これまでに公表されたファクトシート
◇情報シート
「中間周波(IF)」(2005/2) 日本語版PDF | 英語版PDF |
「電子レンジ」(2005/2) 日本語版PDF | 英語版PDF |
「電磁界の環境影響」(2005/2) 日本語版PDF | 英語版PDF |
◇背景説明資料
「コーショナリ政策」(2000/3) 日本語版PDF | 英語版PDF |
WHOの刊行物(日本語訳・原文)
環境保健クライテリア
EMFを放射する技術が生み出す健康リスクについてのWHOの評価は、国際EMFプロジェクトの責任範囲になります。したがって、国際EMFプロジェクトの目的の1つはRF、ELF、静的の電磁界について健康リスク評価を行うことであり、その結果を環境保健クライテリアとして発表しています。
健康リスク評価は、独立した立場にある科学的ピアレビューグループが実施した詳細で批判的なレビューの結果です。通常、このようなレビューが行われるのは、評価を大きく変化させる可能性がある新しいデータが得られた場合、ある因子のばく露が大きくなったために、その因子による健康や環境への影響について一般市民に懸念がある場合、または前回の評価から十分な時間が経過した場合です。
日本語版 | 序文 | 1章 | 9章 | 10章 | 英語版PDF |
日本語版PDF | 英語版PDF |
電磁界のリスクに関する対話の確立
概要
電磁界(EMF)による健康影響の可能性について一般の方々が懸念を抱いているのに鑑みて、本ハンドブックを作成することになりました。電力線や携帯電話基地局などの施設によるEMFばく露の潜在的リスクは、政策決定者にとって対応が難しい問題です。課題としては、電磁界ばく露にハザードはあるか、それが身体にどのような影響を及ぼす可能性があるかを判断すること(リスク評価)、一般の人々が懸念を持つ理由を認識すること(リスク認知)、および、一般の人々の健康を保護し、一般の人々の懸念に対応する政策を遂行すること(リスク管理)などがあります。これらの課題に対応するには、関連する科学における専門性、優れた対話技術、管理や規制の領域における適切な判断力を兼ね備えた遂行能力をもつ個人や組織の参画が必要になります。このことは、自治体、地域、さらには国家、国際レベルであっても、あらゆる場面において当てはまります。
日本語版PDF | 英語版・その他の言語PDF |
電磁界研究アジェンダ
電磁界研究アジェンダは、今後のより良きリスク評価のために求められる研究課題を取り纏めたものです。
品質の高い電磁界研究に関するガイドライン
Research agenda (1998) の8-13ページに記載 |
英語版PDF |
RF電磁界研究アジェンダ (2010) | 英語版PDF |
その他
電磁界に関する国の政策策定への支援
電磁界(EMF)は自然界に存在し、常に地球上に存在してきました。しかし、20世紀には、電力需要の増加、無線技術の進展、働き方や社会行動の変化により、人工的な電磁界への環境ばく露は着実に増加しました。誰もが家庭や職場で、さまざまな周波数の電界と磁界の複雑に混ざり合った環境にさらされており、過剰なばく露による健康影響への懸念が高まり続けています。
WHOは1996年に「国際電磁界プロジェクト」を設立し、電磁界による健康への悪影響の可能性に関する科学的証拠を評価し、ばく露を制限するための国際基準を策定しています。プロジェクトの一環として、WHOは様々な電磁界発生技術に関する学際的研究とリスク評価を行っています。
WHOは、電磁界の潜在的な健康影響リスクへの理解を深めるため、科学者、政府、産業界、一般市民との対話を促進し、一般向けの情報資料を作成しています。また、世界各国の電磁界ばく露に関する法制度をまとめたデータベースも作成しています。
5GモバイルネットワークはCOVID-19を拡散しません
ウイルスは電波やモバイルネットワークに乗って移動することはできません。
COVID-19は、5Gモバイルネットワークのない多くの国々で拡散しています。
COVID-19は、感染者が咳やくしゃみをしたり、話をする際の飛沫によって広がります。
また、汚染された表面に触れた後、目や口、鼻に触れることでも感染する可能性があります。
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翻訳権について
WHO国際電磁界プロジェクトの活動の全体像を理解していただくことを目的として、そのホームページを日本語訳いたしました。実際のハイパーリンクで読み進むことができない箇所もありますが、サイトマップの全容を目次の順番で網羅しております。
翻訳につきましては、WHOから正式の承認を得て、電磁界情報センターの大久保千代次が英文にできるだけ忠実に作成いたしました。 文意は英文が優先されますので、日本語訳における不明な箇所等は英文をご確認下さい。
©Japan EMF Information Center 2025 Translated and published in Japanese, with permission from the World Health Organization. Japan EMF Information Center is solely responsible for the Japanese translation.
【参考】WHOから大久保千代次に対する許可文書
(原文)
Subject: Translation of WHO Fact Sheets into non-UN official languages
Dear Chiyoji,
On behalf of the World Health Organization, we are pleased to grant you permission
to translate and reproduce the following WHO item(s) into the Japanese language:
Electromagnetic fields and public health fact sheets
The above permission is subject to the following conditions:
- This is a non-exclusive permission to translate and reproduce the above-mentioned item(s).
- The Translation shall be faithful to the original English text and rendered into good literary and scientific language.
- The material should not be translated and reproduced for use in association with commercial nor promotional activities.
- You are permitted to use WHO materials so long as you do not suggest that WHO endorses any specific company or products.
- The WHO logo and emblem shall not be reproduced.
- Ensure that the original WHO source is appropriately acknowledged with the appropriate bibliographical reference.
We would like to thank you for your kind contribution to the multilingual content of our EMF materials. We also agree that this permission is also applicable to any future translation of our factsheets which shall be uploaded to the EMF site by our technical unit. However, please kindly inform us before any translations start in the future so that WHO Press could keep a record of such activities.
Kind regards,
Carla
(日本語訳)
件名:国連の非公用言語へのWHOファクトシートの翻訳
大久保千代次 様
世界保健機関を代表し、喜んで、以下のWHOの資料(複数)を日本語に翻訳し、かつ複製する許可を与えます:
Electromagnetic fields and public health fact sheets
上記の許可は、以下の条件を前提としています:
- これは、上欄に記載した資料(複数)の翻訳および複製に対する非独占的許可である。
- 翻訳においては、英語の原文に忠実に、適した文語体で学術的な言語に訳す必要がある。
- 資料を、販売または宣伝活動に関連した使用を目的として翻訳および複製してはならない。
- あなたが、WHOは何か特定の会社や製品を推奨するという示唆を与えることをしない限り、あなたにはWHO資料の使用が許可される。
- WHOのロゴおよびエンブレムを複製してはならない。
- 必ず、参考文献においてWHOの原文が典拠であることを正しく認めること。
WHOの電磁界(EMF)関連資料の多言語化にご尽力賜り、感謝いたします。また、この許可は、WHOの当技術部門がEMFサイトにアップロードするであろうファクトシートの今後の全ての翻訳にも適用されることを併せて約定します。但し、今後の翻訳については、WHO出版部がそのような活動を記録する必要がありますので、開始に先立ち当方に通知して下さい。